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最高裁判所第二小法廷 昭和28年(あ)1026号 決定 1955年10月19日

主文

本件上告を棄却する。

理由

弁護人林喜平の上告趣意第一点について。

原判決は第一審判決を破棄し自ら判決をなすに当り、公訴事実中傷害の点につき訴因罰条の変更手続を経ることなく暴行の事実を認定していることは所論のとおりであるが、この点に関する原審の判断は正当であって所論の理由なきこと、当裁判所の判例(昭和二六年(あ)第七八号、同年六月一五日第二小法廷判決参照)の趣旨とするところである。

同第二点について。

原判決の法令の適用は正当である。所論は原判決を正解せざるに因る誤りという外はない。また記録を精査しても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よって同四一四条、三八六条一項三号により主文のとおり決定する。

この決定は、裁判官全員一致の意見である。

(裁判長裁判官 栗山 茂 裁判官 小谷勝重 裁判官 藤田八郎 裁判官 谷村唯一郎 裁判官 池田 克)

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